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寝返り・起き上がりなどベッド上動作(起居動作)に役立つ用具・機器の紹介

起居動作の用具や機器の選び方

ベッド上動作はこんな動作

寝返り起き上がりはベッド上で行うため、転倒などの危険性は少ないですが、実は歩行などの他の動作にも関連する結構難しい動作です。動画をさがしたのですが、セラピストによるマニアックな動画が多くそれだけ奥が深いということが分かります。

寝返りは体をねじる動作

寝返るためには体をねじる必要があります。当たり前!と思われるかもしれませんが、ねじることは意外に難しい動作です。ねじりにくい場合は両足を立てることでやりやすくなります。

下のみやけチャンネルさんの動画では、最初の方で寝返り方法について理論的に説明していますので参考になります。

起き上がりは股関節や腹筋を使う動作

よく見かけるのは、起き上がろうとして足が上がってしまって起き上がれないパターンです。足が上がらないようにするためには足を床に固定しつつ腹筋を使って体を起こす必要があります。ベッドの場合は足をベッドから下ろすことでこの力が少なくて済みます。

ベッド上動作に関連する機器や福祉用具

特殊寝台(介護ベッド)とは

特殊寝台とは、 いわゆる介護ベッドのことで 厚労省では以下のようなものを特殊寝台としています。

特殊寝台は、分割された床板が可動することにより、起き上がり等の動作を補助する福祉用具で、要介護者等の自立を支援するとともに、介護者が身体を痛める危険性を避けるためにも用いられる。
福祉用具としては比較的大きなスペースを必要とするものであり、部屋の形態、出入り口の位置、起き上がる方向など、動作の仕方を考慮して配置を決めることが重要である。
また、マットレスやサイドレールなどの付属品によって、背上げや膝上げ、高さ調整機能が阻害されることがないよう、適応機種を確認する必要がある。

重要な部分は赤字の部分です。 病院のベッドを想像すればイメージしやすいかと思います。一昔前は手動のものが多かったですが、近年は電動のものが圧倒的に多いです。 イメージしにくい場合は次の動画をご覧ください。

特殊寝台の特徴まとめると以下のようになります。

  • 背中が上がってくる(ギャッジアップ)→ご飯を食べる時や起き上がりに便利
  • ひざや持ち上がる→少し足の姿勢を変えたい時に便利
  • 手すりがついてる→起き上がりや落下防止に便利

床ずれとその予防について

ずっと寝ていると床ずれができてしまいます。防止には最低でも2時間に1回姿勢を変え、体に局所的に圧が加わらないようにする必要があります。(褥瘡の予防について ー 日本褥瘡学会ホームページより) 自分で寝返りができない場合は、寝返りの介助やクッションを使ったポジショニングを行わなければなりません。 クッションも何でもいいわけではありません。 おすすめのクッションや床ずれ防止の福祉用具を紹介します。介護保険でのレンタルも可能なものも多いです。

病院でもよく見かける三角枕

病院や施設でも見かける枕です。 この枕の良いところは三角形になっていることで、尖っている部分を対象者とベッドの間に潜り込ませ、安定した姿勢を保ちやすいことです。

エアーマットで圧力を自動調節 して4時間ごとの体位変換にする

2時間ごとの体位変換が必要ですが、 夜間などは介助者の負担が大きいのも事実です。そんな時にエアーマットで体位変換の頻度を4時間に1回に減らすことができます。(https://kango-oshigoto.jp/hatenurse/article/1541/

自力で寝返りや起き上がりができる場合のエアーマット使用は、逆に動作を阻害してしまうので注意しましょう。

体位変換器付きエアーマットでさらなる介助量軽減

体位変換つきのエアマットであれば、さらなる介助量の軽減に繋がります。 イメージしにくい場合は下の動画ご覧ください。 この動画では、異なるメーカーの体位変換付きエアーマットの動きを比較していますのでご参照ください。

体位変換付きエアーマットの動きを示す動画

サイドレール

特殊ベッドに取り付けるサイドレールは、握って引っ張ることで寝返りや起き上がりがしやすくなる福祉用具です。落下防止にもなります。まっすぐのものが一般的です。

ポータブルトイレや車椅子に移乗するならL字タイプ(介助バー)が便利

ポータブルトイレを使用するのであればL字になるタイプのサイドレールが便利です。

イメージしにくい場合は豊和グループさんの動画を御覧ください。サイドレールに着目してみるとL字になっているのが分かります。このタイプのサイドレールはレバーを外すと可動し、ロックして固定します。

サイドバーの解説動画ものせておきます。

介護保険のレンタル対象になるベッド上動作 関連機器

介護保険認定を受け認定されたら、介護保険でレンタルできる福祉用具があります(すべての介護度でレンタル可能)。レンタルできるベッド上動作関連機器は、特殊寝台(介護ベッド)とその付属品床ずれ防止用具体位変換器です。全国福祉用具専門相談員協会HPでは、介護度によって何がレンタルできるかをわかりやすく示しています。

介護保険と福祉用具「レンタル・販売対象種目」(全国福祉用具専門相談員協会HP)