ベッド上動作はこんな動作
寝返り起き上がりはベッド上で行うため、転倒などの危険性は少ないですが、実は歩行などの他の動作にも関連する結構難しい動作です。動画を探したのですが、セラピストによるマニアックな動画が多くそれだけ奥が深いということが分かります。
寝返りは体をねじる動作
体幹をねじることで寝返り動作は行いやすくなります。当たり前!と思われるかもしれませんが、ねじることは意外に難しい動作です。ねじりにくい場合は両足を立てることでやりやすくなります。腰痛の場合にはねじりにくくなるので動作自体一苦労です。
下のみやけチャンネルさんの動画では、最初の方で寝返り方法について理論的に説明していますので参考になります。
起き上がりは股関節や腹筋を使う動作
よく見かけるのは起き上がろうとして、足が上がってしまって起き上がれないパターンです。足が上がらないようにするためには足を床に固定しつつ腹筋を使って体を起こす必要があります。ベッドの場合は足をベッドから下ろすことでこの力が少なくて済みます。
ベッド上動作:出来ないことを教えて下さい
当てはまる状態をクリックしてください。
起居動作は体幹をよく使う動作ということもあり、腰痛の方にとってはヘビーな動作ともいえます。ベッド上動作は体をねじる運動だと冒頭に書きましたが、腰痛の場合はねじらないが鉄則です。
腰が痛い場合のベッド上動作
今村匡子さんのチャンネルでの解説がわかりやすいです。体をねじらないで寝返り・起き上がりを行う方法を解説しています。
腰が痛い場合の布団からの起き上がり
布団だとベッドより一層大変ですね・・・和ごころ整骨院さんの動画がリアリティあって好きなので紹介します。いかに腰を守りながら床から立ち上がれるかがポイントですね。ゆっくり行うのも大切です。
マツ六のたよレールなら布団からの寝返り起き上がり、更に立ち上がりも楽々
マツ六のたよレールは立ち上がりまで使うことができ、困難な布団での動作も楽に行う事ができます。
ベッド上動作の介助について
とにかく”重い”というイメージ・・・
介助はすべて大変ですが、ベッド上動作は”重くてやりにくい”という印象をもたれている介助者も多いのではないでしょうか。40kgもあるような人間を起こすというベッド上の動作は介助者の腰痛の大敵だともよく言われます。
介助をする時に意識しておく共通事項
対象者と体の距離は極力近くする
荷物を持つ時のことをイメージしてみてください。腕を伸ばして荷物を持つ人はいないかと思います。楽をするためには腕を曲げ荷物を体に寄せて持ちます。
これは人間でも同じです。自分の体に近づけたほうが介助は楽です。
「くっつきすぎかな」と思うくらい体を寄せたほうが介助する方は楽だし、介助が安定できるので対象者も安心して身を委ねられます。結果として余計な力が入りにくくなるので介助が楽になります。
この法則はすべての介助において共通しています。
環境や状況のセッティングが快適な介助の8割を占める
準備とは
- 自分の位置は介助するために適切か
- 手すりなどの位置は適切か
- 車椅子やトイレの準備がちゃんと出来ているか
などです。起き上がりであれば、座り終わってからもう一歩先までしっかりイメージすることが大切です。具体的な方法は各動作のところを御覧ください。
今から何をやるのか声をかける
お相手が失語症や認知症で理解が出来ないと思い込まずに、しっかり声をかけましょう。
「足をおろします」「 私に捕まってください」「 起き上がりますよ、せーの」
などなど。これは声をかけることで少しでも動作の協力をしてもらうためです。理解が出来ないとこちらが思っていても人には気というものがあります。気を合わせようと双方がすることはとても大事です。 それが結果的に介助の軽減につながります。
寝返りの介助
ユニ・チャームさんの動画がわかりやすいです。ここでは先程述べた前準備もしっかりと解説されています。ポイントは一度に寝返らせず足からひねりを使って上半身へとにナチュラルに寝返らせていることです。
まさにこれが寝返りの基本でもあります。
起き上がりの介助
こちらもユニ・チャームさんの動画がわかりやすいです。ポイントは最も大変な上半身を起こす時に足を下ろしておくか、下ろしながら起き上がることです。てこの原理で楽に上半身を持ち上げることが出来ます。
ギャッジアップベッドを利用した方法も紹介されています。